いよいよ夏休みが始まりましたね!
今年はうちに受験生がいるので、遊びにいったり映画を観たりするのはちょっと難しそうです。
でも毎日がんばっているので、よい結果につながるといいなと思います。頼んだぞ進研ゼミ……!
「こどもの本」の「私の新刊」
日本児童図書出版協会さん発行の月刊「こどもの本」内「私の新刊」にて、『アオくんは猫男子』について書かせていただきました。
なんだかひたすら場違いな気もしますが、すてきな機会をいただき光栄です。
(WEB上で読めます!→ こどもの本 on the Web)
『アオくんは猫男子』、さらっと読めるので夏休みの読書にぜひ!
私の目指すところ
今月は仕事とは別の作業をしていたのですが、それを通してちょっと思ったことがあります。
私が書きたい小説、理想とする小説ってどんなものだろう?ということです。
上述「私の新刊」で書いたこととも少し関連があるのですが、私が子どもの頃「物語」に求めていたのは第一に「現実逃避」でした。
物語は、自分がいる現実、日常から連れ出し、遠くに連れていってくれるものであってほしかったのです。
自分の名前や性別、人間関係、環境、そういったものからログアウトして、ただただ何かを味わい楽しむだけの贅沢な時間。
推薦図書になるような児童書を避けていたのは、現実に引き戻されてしまうと考えたからなのかな、と思います。
あつ森で他の人の作った島に遊びにいくのと少し似てるかもしれません。子どもの頃の私は、「だれかの作った最強の世界」をたくさん見たかったんです。私の島と似てるけど違う!これすごい!面白い!とわくわくできるような、非日常の世界を。
私が本来書きたかったのはきっと、そういう「かっさらい力」のあるものだったんだろうな……と思ったのです。
今それができているかというと……どうなんだろう?
最初に書いた児童向け小説はファンタジー色の強いもので、あれはたしかに「最強の世界」に近かったかもしれません。『ヤシロさんは成仏できない』もそうかも。
でも『サキヨミ!』や『アオくん~』は、自分に書けるもののひとつにすぎないというか、少なくとも「最強の世界」とは呼べないかなあ、と思います。どちらも好きだし、大事な作品であることには違いないのですが。
(ちなみに『アオくん~』の「猫男子」という設定はヴァンパイアものに代わる発明のひとつだと思っていたのですが、どうもうまく使いこなせませんでした)
私には、「これを伝えたいな」とか「知ってもらいたいな」という思いから出発するようなものは難しいのかも。だから評価もされないし、くだらないと蔑まれることも多いだろうし、読書感想文のおすすめとして紹介されることもない。
それでも、読んでいる間「おもしろい」と感じてもらうことができれば、その間は現実の時間から読者さんをかっさらうことができるんじゃないだろうか。
と、いろいろと考えてみた結果。
・自分の魂をこめた自分なりの「おもしろい」が作れればそれでオッケー
・そこから何を受け取ってもらうかは読者さん次第
という毒にも薬にもならない結論に達しました。
このスタンスでは、商業で続けていくのは難しいかもしれませんね。
とりあえず今は、『サキヨミ!』をきれいに完結させることを目標にがんばりたいと思います。